留学生が、日本の調理専門学校などを卒業しても、原則として日本で調理師として働くことは難しいです。日本で調理師として働くためには、在留資格「技能」を取得する必要があます。在留資格技能の要件には10年以上の実務経験が求められるため、学校を卒業したばかりの留学生は、この要件に当てはまらないことがほとんです。
しかし、農林水産省の「日本の食文化海外普及人材育成事業」の要件をみたせば、外国人留学生を調理師として雇用することができるようになります。今日は、この「日本の食文化海外普及人材育成事業」について解説します!
つまり、日本の調理師専門学校等を卒業した留学生であれば、卒業後も最長5年間、日本の飲食店に就職し、技術を学びながら働くことができる制度です。
受け入れができる事業者は、日本標準産業分類において、次の業種に分類される事業所であることが求められます。
1.飲食店(中分類 76)
2.菓子小売業(製造小売)(細分類番号 5861)
3.パン小売業(製造小売)(細分類番号 5863)
4.旅館・ホテル(細分類番号 7511)
5.リゾートクラブ(細分類番号 7592)
※複数の事業を営んでいる事業者の場合、最も売上の比重の大きい業種で判断される場合があります。
1.事業所(受入機関)から、外国人留学生を内定します。
2.外国人留学生の学校が農林水産省へ日本料理海外普及人材育成事業の認定申請を行います。
3.農林水産省の認定が降りたら、外国人留学生から 出入国在留管理庁へ在留資格変更許可申請を行います。
4.在留資格変更許可後、就労を開始します。
5.農林水産省、出入国在留管理庁へ定期報告を行います。
両方とも業務内容、日本に最大在留できる期間は5年と同じですが、求められる要件がことなるため、両方の違いを理解する必要があります。
日本の食文化海外普及人材育成事業の目的は、「日本料理の海外普及のための人材育成」です!調理現場の人手不足解決のための採用ではないことに注意が必要です。
そのため、申請を行うためには、どのように人材を育成していくかを定めた、「日本の食文化海外普及人材育成事業実習計画」の策定が求められ、採用後はこの計画に基づいて事業を実施しなければなりません。
当事務所では経験豊富な行政書士がしっかりサポートしておりますので、制度の活用についてご不明な点がありましたら、是非お問い合わせください!
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